東方|幻想麻雀のキャラ

Д゚)。o{いや、あんなに大きいはずが無いッ!}

 
こんにちわ。
僕です。
 
いやはや、幻想麻雀の射命丸はかわいいのですが、その胸の大きさに関しては
少々異論を唱えざるを得ないと、さっきふと考えたので。
 
 
そもそも、高速飛翔に流線型ボディは重要だと思うので、
スレンダー(なはず)なのですよ、彼女は。
 
ここからちょっと真面目に不真面目な話。
 
幻想麻雀のキャラ能力をランク分けしてみた。
あくまで主観。けして標準的ではない。

神〜さいきょーね!〜
☆☆☆☆☆雲山
評価:自分のアレ配牌を相手に押し付けたり、配牌操作型のキャラに嫌がらせしたり出来る優秀さ。この方選んだ時だけやたらいい配牌とかカットインの美しさも含めて神。

Aランク〜超一流〜

☆☆☆☆★神奈子様
評価:一気通貫のタネ仕込みは便利。旧アリスより早いのもgood。まぁ、うんたん仕込み安定です。

☆☆☆☆★おぜうさま
評価:ランダム赤ドラ能力は紅でツモ時にあつらえたかのようなチート性能だが、あらかじめ打つとロスや空打ちの危険性がある。だがその威力は安定しており、さすがは当主といったところ。

☆☆☆☆★紅白
評価:当たり屋も真っ青なロン回避能力はかなりいやらしい。さすがに山越やフリテン対象にはならないみたいだが、それでも安全に危険牌処理が出来るのは強い。

☆☆☆☆★聖
評価:河拾いというイカサマ。でも良心の呵責からか、それでのアガリ宣言は出来ない模様。魔界では強いが他ではゲージの遅さがネックで1ハンチャン2発が限度だろう。

Bランク〜一流〜
☆☆☆★★アリス(旧作)
評価:問答無用の染め手ぶっこは優秀。だがその速度と使用条件がネック。魔界でこれ使う人にはうんたんをぶつけてあげましょう。まぁ、染めと分かるから別にそこまで怖くないけど。当たらなければどうという事はないし。

☆☆☆★★まりさ
評価:トイトイやチートイでの効力は非常に強いが、ピンフ手における効能が低い。しかし、結局1ハン増えるんだろ?って考えで打つなら、ゲージ速度とあいまって良い性能。

☆☆☆★★冥土長
評価:三枚を山に戻して三枚引く。いわゆるキャタピラ三回、もしくは4枚ブッコ。とても良い性能のような気もするが、。

Cランク〜二流〜

Dランク〜三流〜


Eランク〜映す価値なし〜

書きかけ。多分あとでまた書く。

東方|携帯送信実験

携帯でぽちぽちと。どこまでやれるか実験。
やれるなら、更新しやすいというか、リビドーを垂れ流しやすくなるので。



 ぱさ。と、そんな音で、真っ暗な僕の意識は現実へ引き上げられた。
「あ、起こしちゃいました? おはようございます」
 眠い目を擦り、部屋の景色を映すと、そこには丁度カーテンを開けようとしている天狗の少女がいた。
「ふぁ、おひゃよう、文」
 まだ眠いけど、起きる。ベッドから半身を起こして伸びをひとつ。カーテンの開いた窓から降り注ぐ、眩しい朝の日差しに少しだけ顔をしかめて、僕はパジャマ姿の彼女に挨拶した。
「おはよう、早いんだね」
「えへへ、先刻漸く原稿があがったんですよ。ですから、これから寝るところなんです」
 少し照れたように少女−−射命丸文−−は告白する。
「寝る前に○○さんの顔を見ようと思いまして」
「それはお疲れ様だね、ゆっくり休むんだよ」
 そう言うと、彼女ははい、とその目を細め、何を思ったかカーテンを再び閉めてしまった。そしてこちらにとと、と近寄ると
「そうですね、それじゃあゆっくり休ませてもらいますっ」
 言うが早いか射命丸は僕の布団に潜り込んでしまった。
「・・・文?」
 声をかけてみたけれど、射命丸は枕に顔を埋めてううんと一伸び。
「ふぅぅ・・・あったかぁい」
 なんて、幸せそうな溜息が聞こえたら、無下に出来ないじゃないか。いや、無下になんてする気は毛頭ないのだけれど。
「それじゃ、僕は起きるから」
 そう言って、僕はベッドを抜け出そうとしたのだけれど、
「んふふ〜……久々の○○さんの匂い……」
 と、射命丸が腰に抱き着いてきた。柔らかな感触と愛しい温もり。
「……最近本当にスケジュールが合いませんから」
 ベッドから出ようと思った僕の、抱きつかれた背中から、そんなつぶやきが聞こえてしまった訳で。
「確かにね。でも新聞大会、近いんだろう?」
 布団に逆戻りしながら問う。どうせ店を開けるのが多少遅くても、困るのは茶を飲みに来る紅白や白黒くらいなものだろう。
「はい、もうほとんど出来てますけどね」
 そう言って僕の腕枕に収まった射命丸は、くぁ、と小さな欠伸をひとつして、左手で目を擦り
「おやすみなさい、○○さ……」
 とだけ口から漏らして、眠ってしまった。よほど疲れていたのだろう。隣からは安らかな寝息しか聞こえてこない。
「おやすみ、文……」
 小さな寝息を立てる彼女の額にそっと唇を寄せ、お休みのキスをしてから、僕も二度寝する事にした。たまにはそんな日があってもいいじゃないか。


料理人と文もばいる 序

03/50|ふりむいてはいけない

え?2番?テーマが地図って、幻想郷で地図ネタってどうしようか考え中ですよ。
3:ふりむいてはいけない

「あ、お風呂先に頂きますね?」
「あいよ〜」
 後ろから声が聞こえてそれに生返事をする。でも僕は、明日の朝ごはん何にしようか、とか
あの貰った芋はどうやって料理しようかなぁ……なんてことをSHKP(スキマ放送局出版)の
ゆかりんの今日のゲゲボクッキング」に夢中だったせいで、よく聞いていなかったんだ。
 
 
 
 
「さて、お風呂でも入るかな」
 明日の朝ごはんとか、いもの使い道とか、明日の日替わり定食なんかの考えがまとまった
ところで思考を止め、お風呂に入ることにする。そういえば射命丸が何か言っていた気もするが、
覚えていない気がする、何だったかなあ、ううむ。
 
 
「うんたらま〜ぱんたらま〜悪・即・斬!」
 服を脱ぎながらのんきに鼻歌を歌って脱衣所の扉を開け、脱いだものをかごに放り込む。
あ、そうだ、石鹸切らしてるんだった。洗面所の下に替えがまだあったよな、とパンツ一枚で
しゃがんで洗面所の下の扉を開けたところで
「赤い〜ボタ〜ンを〜しってぇるか〜ぁ♪」
なんていう鼻歌が聞こえてきて固まってしまった。は、入ってたのか! まずい、これは
非常にまずい。お互い風呂にはゆっくり浸かりたい派(もしくはさっさと出たい派)だったので
あまり一緒に入らないがいやいやそうでなかったとしても一緒に入るなんてそんな破廉恥な
いやいやいやいや流石に脱衣所で鉢合わせってそれなんてエロゲと言わざるを得ない出来事な訳で

がちゃ……

 そうして僕が出ていこうと思った矢先に扉は開いてしまった。幻想郷最速は風呂も早いのだ。
「宇宙〜すぺ〜s……」
「……」
「……」
 凍った。完璧に。てかなんでゴー○ョーグンなんだよ。
 
 
「ま、ままま○○さんっ!? どうしてここに!?」
「い、いや、ふろに入ろうと思って!」
「いやさっき私先に入るって言ったじゃないですか!」
「すまん聞いてなかったッ!」
「なんとぉー!?」
 なんてやり取りの後、もうすこしだけわたわたした射命丸が
「えと、とりあえずそのままで、振り向かないでください、ね?」
「あ、ああ」
 と、僕はどぎまぎして答えた。静寂の中、タオルで体を拭くやわらかい音と、かすかに
シャンプーとせっけんの香り。顔が急速に赤くなるのを感じる。
少しして、衣擦れの音がし始め、さらにしばらくの間。そうしてようやく
「お待たせしました……」
 と声が聞こえた。振り向くと湯上りの射命丸がいた。
 
「もう、びっくりしちゃいましたよ」
「ごめん、ふろ入ってく……っしゅん!」
 おもわず手で口を覆う。変な格好でいたせいで体を冷やしてしまったようだ。
あやや、早くお風呂言ってきて、あったまってください」
 悪いがそうさせてもらおう、謝罪もそこそこに、湯船へ急いだ。
 
 
 しかし結局次の日僕は、しっかりと風邪を貰ってしまった。罰が当たったんです、と
射命丸は小言を言いながらも看病してくれたんだけれど。
 こういうのもいいかもしれないなあ。額に絞ったタオルを載せてもらいながら、
ぼんやりとそんな風に思った。

日常|ハーレクインがDSになったとかならなかったとか

すげえ!なんかすげえ!
  
 あの甘甘通り越してすでに苦味すら覚えるハーレクインがDSで読めるようになったんだそうで。
 
 イチャSSで似非糖分生産している僕としてはとても気になるところ。
 ううむ、だが僕はDS持ってない。モンハンプレイヤーの哀しいサガっすね。

 それはそうと、生活に余裕が無い時は心にも余裕が無くなるというのは本当ですね。
 心に余裕が無い時は、筆が乗らないというか、心を別の所に置いてきてしまっているという状態に、少々歯がゆく思いつつ何も出来ずに苦しいというのが現状です。
 少しでも早く、現状回帰してまた糖分生産にいそしみたいと思います。
 他の誰でもない、自分の為に(ぁ

01/50|長い夜の過ごし方

というわけでとりま一本目。超短文。
1:長い夜の過ごし方
 
 秋の夜長ってのは何をするにもちょうどよい。たとえば、読書だったり、ゲームだったり、
何か趣味のことでもいいし、見上げれば秋の月がある。酒も食べ物もおいしい。
「○○さん、起きてます?」
 そんなことを考えながら、ランプの明かりを頼りに自室の机でレシピ本(紅魔館の図書館から借りてきた)を読んでいたら、ドアがノックされた。
「起きてるよ、どうぞ」
 そう答えると、烏天狗の少女が入ってくる。時間も時間なので寝間着姿だ。そんなことよりも、
こんな時間に何か用だろうか。ドアの方へ向き直る。
「○○さんは寝ないんですか?」
 ベッドと机くらいしかない殺風景な僕の部屋なので、ベッドに腰かけて烏天狗の少女は
そんなことを聞いてきた。
「うん? これ読んだら寝るよ」
 僕は料理本に再び目を落としてそう答える。不意にベッドにいた彼女が立つ気配。
「朝は朝で下ごしらえ忙しそうだし……」
 足音が近づいてくる。
「昼は私が忙しいし……」
 なんだか怒っているような感じがする。
「夜はこうして読書ですか……」
 いや、怒っているというより、
 
 ……ふわりと柔らかな感触に包まれる。
 
 思考も読書も遮られて、抱き締められる。頭の上から彼女の声。
「もっとかまってくださいよ」
 少し、寂しそうな、拗ねたような声だった。
「ほっとかれたら、飛んでっちゃいますよ?」
「ん……」
 抱きしめ返す。飛んで行かれるのは困る。とても。
「飛んで行かないように鎖で繋いでおこうかな?」
 などと冗談を言ってみる。
「んぅ……我儘なんですね……」
 きつく抱きしめられて射命丸が息をもらす。
「だめかな?」
 抱きしめ返した射命丸が答えた。
「いえ、もっと我儘でもいいですよ……?」
 
 二人の夜はただ、静かに、静かに……。
 
ヒトリゴト
とんでっちゃうよ?で思い出すのはダイノジのコントっていう馬鹿臭い僕なので、
ロマンティックのペの字もありません。
ショート過ぎたと思いますが、短文書くくらいで今の僕は精一杯。

索引|小説書きさんに50のお題ってのをやってみよう

リハビリがてらね。
 
どうも、ちゃんとしぶとく生存してますよー。
夢二です。
 
とりあえずリハビリがてら50のお題というものをやってみようと思う。
ただ、シチュエーションに沿った何かというのもアレなので
ここはここらしく『全部料理人○○と文』で縛りを入れることにする。
・・・え?全然縛れてないだろう?むしろお前が書きたいだけだろう?
 
 
 
……ナニヲオッシャイマスカネー?
とにかく以下が50のお題でござい。
 
1:長い夜の過ごし方
 http://d.hatena.ne.jp/jouto_itomabito/20100502/1272822890
2:地図にない国
 
3:ふりむいてはいけない
 http://d.hatena.ne.jp/jouto_itomabito/20100527/1274977141
4:禊(みそぎ)
 
5:黒いラブラドール
 
6:動かない右手
 
7:もう一度会いたい
 
8:あかずの間
 
9:マッチ箱の店
 
10:桜の木の下で
 
11:思い出せない約束
 
12:留守電メッセージ
 
13:ルームナンバー13
 
14:乗りそこねたバス
 
15:G線上のアリア
 
16:遺書と嘘
 
17:ゆびきりげんまん
 
18:レンタルビデオ
 
19:鳥籠(とりかご)
 
20:突然の訪問者
 
21:ヘブンズドア
 
22:プロフェッショナル
 
23:二人だけの秘密
 
24:タイムカプセル
 
25:白い柩
 
26:忘れな草
 
27:絵の中の風景
 
28:見知らぬ隣人
 
29:石になった少女
 
30:キリンの滑り台がある公園
 
31:ポーカーフェイス
 
32:人形のちぎれた首
 
33:夜の女王
 
34:むかしむかし
 
35:パセリ
 
36:いつものやつ
 
37:もう一人の誰か
 
38:鉄格子の嵌まった窓
 
39:指輪物語
 
40:こぼれたミルク
 
41:理性と本能の狭間
 
42:破られた手紙
 
43:かくれんぼ
 
44:ドレスと拳銃
 
45:嵐の山荘
 
46:つないだ手の温もり
 
47:双子の犯罪
 
48:祭りのあと
 
49:ロイヤルミルクティー
 
50:真夏の夜の夢
 
長ッ! なっがっ!
・・・すいません、早速心が折れそうです。
でも頑張るよ!

東方|イチャスレに投下した四月馬鹿ネタ

どうもうまくない。
なにか自分の書きたい方向と違う気がする。
だが、文(と書いてよめ、と読んだり)だけが愛しい。
 
どうも、おひさしぶりです。
ココロさんが保守頑張りすぎなのでいささかびっくりしています。
とりあえずリハビリがてら一作書いてみましたが、ブランクとか、
そんな言い訳が通じないほどに酷いアレです。
「でも、所詮2次SS書きなんてなァ自虐と露出趣味のオンパレードさ!」
と開き直れたらどれだけいいだろうか。
めげない、しょげない、ないちゃだめ、ってどっかのがんこちゃんも言ってるので
もう少し頑張ってみよう。
バレンタインネタもクリスマスネタも、結局投下せずじまい。
そのうち、こっちにはあげるかも。
 
とりあえず以下本文。
 
 三月の最期の日。いつものように目が覚める。いつものように○○さんと朝ごはんを食べ、
いつものように私は幻想郷を飛び回って、○○さんは料理屋を開く。
 今日はいつもの一日でしたが、私はちょっとした悪戯を計画していました。
 普段多少の嘘は素で聞き逃してしまうだろう○○さんを心底びっくりさせる。そして思い切り
抱きしめて、笑い飛ばす悪戯。そう、明日はエイプリルフールなのです。
 
 
 料理人と文〜四月馬鹿編〜
 
 
 
 頭の中を澄ませていく。まずは頭の中で○○さんの反応をシミュレートしてみることにした。
 何事も予測と計画が大事だから、それに、あの分かりやすいようでわかりにくい○○さんだ。
すんなり騙されるのか、スルーされるか、騙されても笑って済ませるのか、本気で怒るのか、わからない。
 まずは予測を立てる。今までの○○さんとの思い出をベースに、その彼に対して。
 
 …………
 
「……え? 今なん……て」
「別れましょう、私たち」
 ○○さんの顔が驚きに充ちる。今までに見たことがないくらいに動揺しているのがわかる。
「え、ちょっ、ど、どういう風の吹きまわし?」
 狼狽する○○さんはなんだか、泣きそうにも見えます。
「風邪でも何でもないです。他に好きな人ができました」
 「寝取られ」というものは世の男性に非常に強い衝撃と絶望感を与えるらしい。そんな
本を読んで勉強した結果、この理由が一番衝撃的だと判断した。
 これなら流石の○○さんも……と、あれ?
「そっか。……文がそういう気持ちになってしまったなら、仕方がないな……」
 ところが○○さんはその事実を受け入れてしまった。確かにとてもつらそうなのだが、この展開は予想外だ。
「え、い、いいんですか?」
 思わず確認してしまう、が
「心がここに無い人をいつまでも縛り付ける訳にはいかないからね、君と過ごした時間は
とても幸せだったよ」
「いや、えと、その、○○さん?」
 悲しそうな、諦観の表情を浮かべた○○さん。そのまま私から背を向けて
「さよなら、文」
 
 
「ってダメじゃないですかッ!」
 シミュレーション失敗です。冗談だと告げるタイミングが難しすぎます。というか
ただの性質の悪い冗談になっている気がしますし。これで嘘ですなんて言ったら絶対口きいてくれなくなる……。
「流石○○さん、一筋縄ではいきませんね……」
 
 
 
 呼吸を整え、もう一度シミュレーションを再開する。
 今度は趣向を変えてみよう、心のダメージは恐ろしいので、具体的に生命の危機的状況で。
 
 …………
 
「○○さん、私は妖怪なのは知ってますよね」
「知ってるよ」
 後ろから近づく。
「妖怪は人間を食べるものなんですよ」
「うん、知ってる」
 そんな私に完全に気を許して、本を読んでいる○○さん、その信頼が嬉しくて、これからする悪戯に
少しだけ罪悪感を覚えた。
「私だって、人間を食べるんですよ」
「……え?」
 ○○さんが振り向く。その顔が驚きに見開かれて、
「……血!?」
 私の服についた血と、血まみれの爪。虚ろな目に○○さんを映して、空寒い笑顔を浮かべる。
「あ、文? 一体どうしたんだ?」
 あ、慌ててる慌ててる。なんか、驚いたけどどちらかと言うと、心配してくれているような、
そんな○○さんを騙すのは正直心苦しいのですが。
「お腹が空くんですよ、○○さん」
 そのまま○○さんの肩にとびかかり、
「っ!」
 床に押し倒す。これで○○さんはまな板の上の恋ですね。したごころ満載なので。
「もう、我慢できません」
「ちょっとまて文、話せばわかr」
「いただきま――」
「っっっっっ!」
 おびえ切った○○さんがギュッと目をつぶって体を固くしたところに
「っ!?」
 キスをした。包丁はその辺にほっぽって、○○さんに抱きつく。
「ふふ、冗談ですよ、4月馬鹿です♪」
「あ、文ぁ〜……」
 情けない声を上げた○○さんがかわいくて、ますます強く抱きしめる。
「びっくりしました?」
「心臓が止まるかと思ったよ」
あややや、大成功ですね」
 抱きあって笑い合う、で
「あ、僕も血まみれだ」
「洗濯しますから、脱いじゃってください」
「ちょっとまって、脱がすな脱がすな」
「早く脱がないとしみになっちゃうんですよ〜♪」
「あ〜れ〜!?」
 
 
「これです、この感じです!」
 パーフェクト、最高にでぃ・もーると・べねってヤツです。この方法で行きましょう。
 
 
 間。
 
 しかし血のりをどうやって手に入れるか、そもそも服が汚れるから嫌だ等の理由で2秒で不許可の判定。
残念。なんとか別のシチュエーションを考えなければなりません。
 
 
 
 
 基本設定はそのままに現実的な線を探る。状況構築を屋外に移動、逃げ場なしを演出して
目のハイライトを落とせばきっと怖がってくれるだろう。
 
 …………
 
「○○さん、ピクニックに行きましょう!」
「ん、いいよ」
 どうせお店だって開店休業なんだから(言ってて悲しくなるが)、たまにはお出かけしたっていいはずだ。
そう言ってくれると思ってお弁当も用意しておく。一式の準備があるから、身一つでも大丈夫だ。
 二人で山を登っていく。目指すは山頂の大きな桜の木。飛んでもいいのだけれど、こういうのは
ムードを楽しむものだと思う。
 ほどなくしてそこにたどり着いた。どこまでも広い青空に薄桃色の花をつけた桜の木。
幻想郷を一望できるパノラマに、○○さんが嘆息をもらす。
「うぅ〜、景色がいいねぇ」
 大きく伸びをする○○さん。その後ろから抱きつく。
「まだわからないんですか?」
「ん? 何を?」
 その首に手をかける。
「あ、文?」
「私は妖怪なんですよ? 人を食べる恐ろしい妖怪なんですよ?」
 ここでようやく事態を理解したらしい○○さん。そのまま、桜の木の幹に押しつける。
「……僕を、食べるつもりなのか」
「ええ、今日まで楽しかったですよ」
 その手に少し力を込める。爪が肌に少しだけ食い込んだ。
「……っ」
 息をのむのも、びくりと反応するのも手に取るように分かり、加虐心が湧いてきました。
指の先で血管が脈打つのがわかります。
「ふふ、じゃあ、いただきまーす♪」
「っ!」
 そこで後ろから思い切り耳を甘噛みする。
「ぬはぁぁあっ!?」
「ぶっ、あはは♪」
 変な叫び声。それに思わず笑ってしまった。
「……ひどいな、文、僕を騙して」
「あはは、ごめんなさい、4月馬鹿だったので、でもほら、お弁当も持ってきましたし、
ピクニックは本当ですよ?」
「はぁ、まったく……この悪戯天狗めっ」
 思い切り抱きしめられグリグリされた。痛いけれど、なんだか心地いい。
 それから桜の木の下でご飯を食べていたら白黒あたりに見つかってにぎやかになったり
酒盛りが始まったりしてもいいかもしれない。
 
 
 これだ。これでいこう。
 用意するのはお弁当とピクニックシートくらいですか。明日は○○さんお休みのはずなので、
早起きしてもばれないはず。
 私は計画の成功を確信して、布団に入りました。
 
 
 翌日。四月の最初の日。
 いつもより早く起きて、お弁当の用意をする。ついでに朝食の準備も。
 おにぎりや豚肉のから揚げ、ゴボウサラダに卵焼きにきゅうりの浅漬け、デザートにフルーツ入りヨーグルトも。
 準備万端、ミッションスタートです。
 
「おはようございます、○〜○さん?」
 と、ドアを開けると、開けっ放しになった窓に、カーテンがたなびいていて、○○さんはいなくなってました。
 いえ、それだけではなくて、何か、ふだんと違って部屋が散らかっています。布団も乱れたままだし。
「あれ?出かけたんで……!?」
 ふと机を見ると、ナイフが机に刺さっています。慌てて近づくと、それは一枚の紙を留めていました。
 
『○○ハアズカッタ 山頂の大桜ノ下ニテ待ツ』
 と、乱暴に書いて有るのを見たとき、私の背中が粟立つのを感じました。頭が真っ白に
なります。取るものもとりあえず全力で飛び出して、全速力で空へ舞い上がりました。
 頭の中は嫌な想像でいっぱいです。その妄想を必死に振り払いながら、目的地、大きな山桜の下へ急ぎました。
 
 どうして、なぜ。そんな気持ちばかりが渦巻きます。起きてから、○○さんの様子を見に行っていれば、
こんなことにはならなかったかもしれないのに。ああ、そうか、これは私への罰なんですね。
 大事な人をだまそうとした、愚かな私への罰。
 私には祈る事しかできません。○○さん、無事でいてください――!
 
 私は祈りながら、願いながら、加速度を高めて山の頂上目指して飛びました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 で。
「これは一体……どういうこと?」
 到着して早々に私は困惑ました。なぜか桜の木の下が大酒宴になっています。
幻想郷の面々が、ブルーシートの上で飲んで騒いで踊って、楽しそうに笑って。
 向こうの調理場に至っては○○さんがをはじめ、数人が楽しそうに料理しています。
 
 と、そんな私に気づいたのか
「「あ、文さんこっちですこっち〜」」
 と、椛とにとりが手を振り、
「おう、おそかったな、悪いとは思ったんだがもう食ってるぞ〜」
 と、ニヤニヤしている白黒の魔法使いを
「そんなこと言って魔理沙、誰よりも早く食べてたじゃない」
 と、巫女が嗜め、
「みんなでお花見するのも悪くないわねぇ」
 などとのんびりすごいスピードでご飯を平らげる花より団子な亡霊姫がいれば
「あ、幽幽子さまお肉ばっかり食べすぎですよ、もっと野菜を……」
 と、食事のバランスを気にする従者が居たり。
「乙なものねぇ、こういうの」
 と、声のするほうを見やれば、スキマ妖怪も来ていて、
「紫様、橙。ご飯とってきましたよ」
「わーいごはん〜」
 式たちと普通にレジャーを楽しんでいるようで。
「これで曇っていれば文句なしだったのだがな」
 と天気に文句をいう吸血鬼は、
「お嬢様、それでは桜の美しさが半減です」
 と冷静に突っ込みを入れる瀟洒なメイド長。その横で
「……焼きしいたけが美味しい……」
 と、ここでも本を読む(正直ながら食いは感心しませんが)図書館の主が一緒に宴を楽しんでいます。
 と周りのみんなが声をかけてきます。遠目に見れば永遠亭や守矢神社や地霊殿の人たちや妖精達も来ているようですし。
「さ、今日は何の日?」
 
 
 そう、悪戯兎が聞いてきたところでようやく私は気づきました。
 
 
「四月馬鹿ですか……」
「そういうこと」
 いつの間にか後ろから抱き締められていました。声だけで、ぬくもりだけで誰だか分ります。
「……○○さん」
「ごめんね、みんなノリノリだったもんだからさ」
 見事に騙されました。気が抜けたとたんに少し涙が出てきました。
「あ、文!?」
「っく、すごく、すごくすごく心配したんですからね!」
 振り向いて大好きな人の胸の中へ。ぎゅ、と抱きしめられると○○さんの香りに包まれます。
さっきまで騙そうとしていたのに、都合がいいですよね、私。でも、○○さんが悪いんです。
絶対に○○さんが悪いんですっ!
 何も言わずに優しく抱きしめてくれる○○さんの温かさが心地よくて、もっと甘えたくなります。
 
「○○さん?」
「ん?」
 見上げるといつもの優しい○○さんの顔。
「今度、改めて二人きりでお花見に行きましょう?」
「喜んで」
 
「おらそんなところでイチャイチャしてないで、○○も飲め〜!」
 鬼少女が騒ぎ立てます。少し赤くなった○○さんはもう一度私を強く抱きしめ直すと離れて、
「ほら、いこ?」
 と、手を差し伸べました。
「……はい!」
 その手を取って、酒盛りに加わることにしたのです。もう、気分はすっかりと晴れて、
春の陽気はぽかぽかしていました。
 
 
 10分後。
「あーうー……せーかいーがーまーわるー……」
「弱いなぁ、○○は」
「あぁん?だらしねぇな、ほら、もう一杯いけ!」
「ごめ……もう、むり」(ばたん)
「ま、○○さーんっ!?」
 ……今度来る時はお酒は弱いのにしておきましょうね、○○さん?
 
 
 番外・四月馬鹿編 了
 
 
 
 
@後日談的何か
 
 帰ってきたところで気付きました。
「あ、お弁当……」
 ぐったりする○○さんをかかえて戻ってきた私の目に留まったのは、テーブルの上で
寂しそうに鎮座するバスケットでした。
「結局、無駄になっちゃいましたね……」
 バスケットを撫でる。色々頑張って用意したのに、なんだか残念です。とりあえず感傷に
浸る前に、○○さんを寝室に運ばないといけませんね。
 ○○さんを二階の彼の部屋まで担いでいくのはいささか大変でしたが、なんとか到着。
コックコートのままですが、○○さんをベッドに寝かせました。
「むにゃ……」
「気持ちよさそうに寝てますね……うりうり」
 なんとなく悪戯心が芽生えたので、ほっぺたをつついてみます。○○さんはくすぐったそうに
顔をしかめましたがそれ以上の反応を見せませんでした。しばらく、○○さんのほっぺたを、
いじめていると、不意に
「んー……文ぁ……」
 と、呼ばれました。○○さんの様子はさっきと変わらず、安らかに寝息を立てています。
これは寝ぼけて、いや、どちらかというと、寝言ですか。
「明日も……お花見……毎日……お花見……」
 どんなですか。万年春妖精でも頭の中に住まわせたでしょうか。
「私も寝ますね、○○さん」
 そう言って、部屋を出て行こうとすると、呟きが耳に入りました。
「明日は……二人でいこうな……」
 ええ、絶対ですよ、約束。護ってくださいね?
 
 なんだか今日はぐっすり眠れそうです。
 明日のお花見スポットを思案しながら、私は○○さんの部屋の扉を閉めました。
「○○さん、おやすみなさい」
 
 了
 
 
 
@チルノの裏
どうも、あややネタ以外かけません書く気がありません。
久々に書こうと思ったら、全く筆が進まず、困りました。
根性と愛で4・1に間に合わせてそのまま投下。